2007年にPS2で出たソフトのリメイク版。
当初買う予定なかったんですけど、体験版やったりしてたらやっぱりやりたくなってしまって、休みの日に近くの電気屋で買ってきてしまいました。久々にこの値段帯のソフトだぜ。
絵本のようなイラストが美しいです。先着購入のアートワークが貰えなかったのが本当に悔やまれる……もしかしたら店員さんが忘れてたという可能性も捨てきれないけど、もう今さら遅いって話で。発売数日で結局買うなら予約しておけばよかったですね、はい。
PS2のときのオーディンスフィアをやったことないのですが、相当システムが変わっているみたいですね。アクション部分も処理落ちが改善して滑らかに。朧村正に近いって意見を多数見かけました。(朧村正もやったことないけど)
リマスターではなくリメイクというだけあって、お金のかけ方が違うわ。
音楽は崎元仁さん。FFタクティクスとかFF12とかの方ですね。最近ではドラゴンズクラウンとかリトルノアあたりが有名なんでしょうか。私、崎元さんの担当するゲームの世界観がものすごく好きなことが多くて。これに関してはたまたまってところもあると思うんですが、オケが合うファンタジー世界が好きなのかなと。
リメイク前のオーディンスフィアの時点で独立してたのかと思ったのですが、結構昔からフリーでやってたんですね。スクウェアに所属していたのはほんの短期間でした。
体験版ではキャラクターを選べましたが、本編では順番が固定です。選択制でもないので、このキャラクターを最初にやりたい!って人は気をつけて。
以下ネタバレしまくっているので注意!!
ストーリー
屋根裏部屋で少女が本を読む形で、それぞれの章が進んでいく仕組み。各タイトルも本の名前です。
ひとつの本が読み終わったら次の本が出てきて、別視点で話が進行。それぞれの物語が絡み合って最後の本に繋がっていきます。
これ普通に本で読んでみたいなぁ。
他の主人公が仲間になったりはしないけど、それぞれの国の立場から見るという点は聖剣伝説3に近いと思ったり。
ワルキューレ(グウェンドリン)
前半は父である魔王オーダインとのやり取りと葛藤、後半はオズワルドとの恋愛模様が展開されるグウェンドリン編。
特に後半は、場所も相まって演出が劇のよう。言葉の掛け合いがロミオとジュリエットっぽいです。(あちらは悲劇ですが)
操作はかなりやりやすく、初期に覚えたスキルだけでほぼ戦えるほど優秀。というか後半のスキル全然上げなかったなぁ。
一番最初のキャラなので隠しスキルとか知らなくて後から覚えに行ったのですが、やっぱり強い。凍らせられるってかなり強スキルな気がします。しかもホーミングつき。なんだそれ。
このストーリーだけ見てると魔王オーダインが酷い人にしか見えないけど、他のを見てもやっぱり酷い人にしか見えなかった。少なからずそういう人じゃないと国が治らないというのも確かかもしれないですけど。ある程度強行な姿勢と無慈悲な作戦がないと。
あとオデットってなんか聞いた事あると思ったら、「白鳥の湖」の白鳥だった。白鳥なのか……どっちかっていうと黒鳥の方が(ry ちなみに黒鳥はオディール。
呪われ王子の冒険(コルネリウス)
プーカに変えられた王子の物語。ケモナー歓喜!むしろ王子の姿より可愛いのではないか!
姿が変わるとかかなり悲惨な運命を辿っているにもかかわらず、本人の強さ故か他の主人公に比べて悲壮感が少ない気がする。
実際一撃が強く、しかも速いので非常にSが取りやすいです。私みたいな脳筋でもクリアできてしまう……
そのせいで防具は適当、アイテムも適当。終焉に行った時に何だこの全然揃ってない感じは!ってなった。全部防御力30以下て( ゚д゚)
その分、空中戦は若干難しいです。ハナから浮いてる敵はまだしも、高いところに当たり判定がある敵に対しては不利。
妖精の国の物語(メルセデス)
このキャラクター、慣れるまですごい操作が難しくて苦労しました。何しろ通常攻撃にPOWを使うという異色っぷり。
どちらかというとボスよりザコ戦がかなり辛く、最初のうちは判定がBとかCばっかりでした。スキル覚えるまでがね……
あと飛んでるせいで野菜見つからないことが多い。
独自システムでシューティングエリアがあります。あれこれ何のゲームだっけってなる。メルセデスが主人公のシューティングミニゲーム、作ったらいいのに。
グウェンドリン – オズワルド、コルネリウス – ベルベットの構図が見えてからは、メルセデスのことを「ぼっち」って呼んでましたが(ひどい)、まさか蛙とはねぇ。にやにや(・▽・)
この辺から時系列がグチャグチャになってきて、ストーリーアーカイブを活用することが増えてきました。お前いつ蛙になったんだよと。
……どうでもいいけど、イングヴェイって発音しにくいよね。
他の人に比べると、台詞がだいぶ子供っぽいというか、素のままの表現が多かったように思います。最初のころの幼さが目立つ分、後半の成長っぷりが凄まじいです。
死と暗闇の剣(オズワルド)
オズワルド編は、途中まではメルセデス編の別視点という感じ。グウェンドリン編の後半場面より前で終わっちゃうので、続きはグウェンドリン編で!状態ですが、一番最初にやったせいであんまり覚えてないんだよなぁ。そのためのストーリーアーカイブでしょうが……
グウェンドリン編では守られてばっかの彼ですが、さすがに主人公時は強い。他の人やら竜やらからも一目置かれる(悪い意味で)存在として描かれています。
台詞も容姿も厨二全開な感じでかっこいい(・▽・) 孤独に打ちのめされるとことか若者っぽくていいね、そういうの好きだよ私。
操作性は彼特有のバーサーク状態があるせいで、通常時は弱め。ボス前でためてから行くのがいいんでしょうが、まぁ戦闘中に2回くらいはたまる。
スキルがね、だいたい闇だよね!厨二だよね!当たらんよね!(泣)
バーサークの時は動きが速すぎて敵を通り抜けちゃうことが多々あります。空間斬りつけててなんでやん、ってなる。
あとはヒット数が異様に多いので、吸血の指輪と相性がいいです。たとえ1ヒットの回復が1でも、スキル使う度に20とか回復するのはでかいと思う。アサルトハイ覚えるのがかなり後半なのは、やっぱりチェイン多いからなのか?
しかしオズワルドの声いいなぁ……
運命とともに(ベルベット)
最後に出てくるキャラクター&鎖を使うキャラクターってことで動きにクセがあるのかと警戒していましたが、思いの外操作しやすかったです。ただ近すぎるとダメージを食らいやすく、アイテムが足りなくなってしまう。スキル的にも遠距離で戦うタイプみたいです。メルセデスほど範囲が広くないので難しいところですが。
意外とコルネリウスに関することが出てこなくてワロタw 自分のことでいっぱいいっぱいで、余裕がない感じ。イングヴェイもバレンタイン王も敵対しているし。
話も全体的に重く、しかも終焉に繋がるストーリーなので、他の主人公のようにひとまずハッピーエンドという展開にはならない。
終焉
このゲーム、実はマルチエンド。5体いるモンスターをどの主人公でやるかによって決まります。
まずはトゥルーエンドから。トゥルーエンドの選択はクロイツ先生の覚え書きを読めば何となく分かるかと。
オズワルドが一番意外だったかな。ここで兄の話が出てくるのかと。その前からフラグは立てまくってましたけど、そこに繋がるんですね。メルセデスはなんとなく予想はしていた。
選択キャラをひとつ間違えるだけでバッドエンドへ向かうのですが、バッドの中にも個別のルートがあって、全部見るためには4周しないといけません。でもそこまでしても見る価値はあり。特にメルセデス関係はね……イングヴェイ……
全部みるとエンディングも変化します。
てか最後のODIN SPHEREのSEは卑怯だw
ストーリーの全体をまとめると、こんな感じでしょうか。
ベルベットが賢竜ハインデルと会う
↓
コルネリウスがプーカに変えられる
↓
コルネリウスがバレンタイン王と共に死の国を出る
↓
コルネリウス、魔王の国ラグナネイブルへ
ハインデルがオズワルドに倒される
↓
鍛冶師ブロムが死の国へ送られる
ベルベットが死の国で先代のタイタニア王(ガロン王)に会う
↓
オズワルドがラグナネイブルに侵入
ベルベットがオーダインに助けられる
↓
オズワルド、グウェンドリンに会う
↓
ベルベットが妖精の国に潜入、ティトレルの指輪を奪う
↓
魔王軍、妖精軍に侵攻
コルネリウスがタイタニアより追い出される
↓
魔王軍撤退、グウェンドリンとオズワルドが対峙
コルネリウスとイングヴェイが対峙
↓
コルネリウス、暴竜ワーグナーと会う
魔王軍再侵攻準備
↓
コルネリウス、バレンタインへ
ベルベットがバレンタイン王に会う
↓
ベルベット、結晶炉へ
↓
魔王軍侵攻、グウェンドリン、ベリアルと対峙
↓
指輪がコルネリウスのもとに、コルネリウスとメルセデスが対峙
↓
指輪が一度バレンタイン王の元に、コルネリウスが奪い返す
↓
妖精女王死亡
コルドロン停止
↓
ベルベットがワーグナーに会う、ワーグナーにティトレルの指輪を渡す
↓
オズワルド、ベルドーの元へ
↓
メルセデスがベルドーの元へ、蛙と会う
↓
グウェンドリン、ベルベットと対峙、オーダイン王が止める
↓
メルセデス、オズワルドと対峙(メルセデスの勝利)
メルヴィン死亡、オズワルド死の国へ
↓
ベルベットが生贄に、グウェンドリンが助ける
ワーグナーが妖精国に侵攻
↓
グウェンドリンが処罰
メルセデス、ワーグナーの元へ
↓
ミリス、ラグナネイブルからバレンタインへ
↓
コルネリウス、プーカの町で目覚める
オズワルドが死の国でブロムと再会
ベルベット、古城で眠るグウェンドリンの元へ
↓
古城にてベルベットはオーダイン王、バレンタイン王と対峙
↓
プーカの町にゴブリン襲来、コルネリウスは炎の国へ
↓
レヴァンタン誕生
↓
オズワルド、死の国でオーダイン王と対峙、共に死の国を出る
↓
オーダイン王、グウェンドリンと引き替えにオズワルドをワーグナーの元へ行かせる
↓
ティトレルの指輪がオズワルドの元へ
↓
オズワルドがグウェンドリンを手に入れる
↓
グウェンドリンが連れ去られる
メルセデス、タイタニアへ
↓
ベルベットがタイタニアへ、ベリアルと戦い捕らえられる
↓
メルセデスがベルドーと対峙
↓
ベルドーがプーカに、イングヴェイが蛙から元に戻る
コルネリウス、ベルベットを助けに地下水路へ
↓
イングヴェイがコルネリウスを助ける、ベリアルと対峙
↓
ベリアルの呪いが解け、ウルズールを喰らう
↓
オズワルド、スカルディと対峙
↓
コルネリウスがベルベットに正体を告げる
↓
メルセデスが死の国へ
↓
メルセデス、ブロムと再会
↓
イングヴェイが死の軍勢を率いて魔王城へ、ダーコーヴァの秘術を使う
↓
オズワルド、炎の国へ
魔王に殺されそうになったベルベットとイングヴェイはコルネリウスに助けられる
↓
オズワルドがオニキスに勝利
メルセデス、サイファーを作るために炎の国へ
↓
メルセデスがバレンタイン王と対峙、レヴァンタンと戦う
↓
ブロムがサイファーを完成させる、ブロムはオズワルドの元へ
オズワルドがグウェンドリンを目覚めさせる
クロイツ先生死亡
↓
オズワルド、ティトレルの指輪をグウェンドリンへ渡す
↓
グウェンドリンが魔王国へ、ブリガンと対峙
↓
正気を取り戻したオーダインに指輪を渡す
↓
魔王軍が妖精軍と交戦
オズワルド、炎の国へ
↓
グウェンドリンが炎の国へ、レヴァンタンと対峙
メルセデスがバロールを破壊、ティトレルの指輪がメルセデスの元に
↓
グウェンドリン、妖精国へ、指輪を奪い返す
↓
グウェンドリンが死の国へ
↓
オデットを撃破
後半はグウェンドリン無双ですね。メルセデスだけ違う動きをしているのも面白い。
こう考えると指輪どれだけ動いてるんだ……
あれです、三賢者が誰が誰だか分からんのだよ(#゚Д゚)
ウルズール:タイタニアの宮廷魔術師
ベルドー:妖精国の魔法使い
スカルディ:ベルベットの知り合い?
似すぎててよくわからん……
戦闘
リメイクで相当良くなったという戦闘システム。スピードが速いので、快適にプレイできます。
やることはずっとたいして変わらないのですが、主人公ごとに特色があるので意外と楽しくできました。さすがに後半は同じモンスターばっかりになるので、飽きるっちゃ飽きる。段階で攻撃パターンが変わると面白かったんですが。
今回ノーマルでやったのですが、難易度上がると硬くなるのかなぁ。それだと面倒くさいな。
スキル周りもがっつり変わったようですね。スキル上げ、凄い楽しいんですが、フォゾンが全然足りない(´ー`)
敵と戦うよりも食事することでレベルがガツガツ上がるので、食材を手に入れる方が先決です。あと薬作り。アイテムで敵によっては相当難易度下がるのでおすすめです。
◇
なんだかんだものすごく楽しかったなぁ。余韻が心地よい作品でした。終わってしまうのが惜しいくらい。
今年一発目のソフトとしてはもう満足以外の何者でもない。個人的お気に入りに入りそうな勢い。ごちそうさまでした。